障害者の運転に関する考察2

電動車椅子ユーザーが自分で車を運転するにはどうしたらよいか。
ここでは問題を簡単にするために、運転には手動運転装置を使うものとします。

問題は、いかに車椅子を車に積み込むか、です。
私の知り合いの中には、電動車椅子ユーザーで、自分で車を運転するために、福祉タクシーのような電動リフトを車に取り付け、電気の力を利用して車椅子を車に積み込み、運転している人がいます。
この人も今の私と同様、多少は歩けるので、運転席までは歩いていきます。

福祉タクシー仕様の場合の問題点として、トランクを開ける力と、その他操作をする力があるかどうか、ということが挙げられます。
なにしろ、福祉タクシーを操作するのは健常者なので。

そこで、友達が教えてくれたのが、マイセルフという名前で、障害者本人が運転する場合のリフト付の車です。リモコン操作も可能のようです。
友達とは、できる限り運転を続けるためにいろいろ考えているという話をしていたので、この情報を見つけて教えてくれたのです。感謝してます。

今の状態の私であれば、トランクの位置から運転席までは車伝いなら転ばないと思うので、ニーズは満たしてくれています。
(実際、もっと長い距離を歩いています)
用意をリモコンでできれば、ギリギリまで座っていればよいので、立っている時間も短くて済みます。
また、リフトなので力もほとんどいらないでしょう。
機会を見つけて実物を見に行きたいと考えています。

しかし、トランクの位置から運転席まで歩けなくなった場合はどうすればよいのでしょうか。
そのような状況でもできるかぎり運転できれば・・・と思います。これは無茶な考えでしょうか。

日本は、障害者の公共交通機関利用に割引があります。
手帳が第一種ならば、介助者と一緒に出かけた場合も2人で1人分の運賃で出かけることができます。
重度の障害を持っている人は運転などせずに、公共交通機関を割引してあげるから、そっちを使いなさい、ということなのかと思います。
福祉タクシー券もありますので、ある程度の外出であれば、タクシーにも無料で乗ることができます。

一方、車を持つ場合、障害によって自動車税や自動車取得税は免除となりますが、ガソリン代、任意保険の代金、駐車場代がかかります。
また本人の運転には手動運転装置などの改造にもお金がかかります。
一部、補助金はありますが、それでもやはり相当な金額がかかります。

金銭面で考えても、公共交通機関やタクシーを利用した方が賢明なのかもしれません。
しかし、通勤に公共交通機関を使うとなると、電車ならばラッシュもありますし、バスを利用するのには乗り降りに時間がかかるので、便宜上乗れるようになっていても睨まれる可能性だってあります。
またタクシーの場合には、呼び出しにも時間がかかります。
福祉タクシーでないと使えないとなると、ある程度、時間の範囲も決めておかなければなりません。(福祉タクシーは台数も少ないので、すぐ来てくれるとは限りません)
急な残業があったら対応できないかもしれません。
家族の送迎だったら、家族の負担が大きくなってしまいます。
私は決してどれも悪いと言っているわけではないですが、マイカーならば、好きな時間に好きな場所に移動可能です。

マイカーで通勤できれば、時間や介助する人の制約は受けなくて済むのです。
マイカーを運転することができれば。自分の力で運転できればですが・・。

逆に、通勤ができれば会社で働ける人も増えると思うのです。
家から出るのが大変だから会社にいけない、通勤できないから会社にいけないという人もいるはずです。(ただし会社が対応してくれるという前提条件は必要です)
トイレと食事が自分でできて、パソコンができれば、仕事はできると思います。
しかし、通勤というのが問題なんです。(もちろん在宅勤務という制度を考える必要もありますが、その話はまたいつか)

では、どうすればよいのでしょうか。

やはり私が一番楽だと思うのは、車椅子ごと車に乗り込み、運転するという形です。
トヨタはポルテで車椅子ごと運転席に乗り込んで、運転できる車を販売しています。
車椅子は電動です。専用の車椅子のため、ニーズに合わせた車椅子というわけではありません。バッテリーも短距離しか持たないようです。
そう考えると、出かけた先での移動が限られてしまいます。スーパーへの買い物などならよいでしょうが、国際展示場のような場所に行ってみてまわって帰る、といったことはできません。
車椅子のバッテリーの充電も家庭用電源でないといけないので、バッテリーを持ち運び、充電するということもできなければいけません。
私の場合、電動車椅子のバッテリー充電について、バッテリーが重くてはずせないので、車載のまま充電できるタイプを選択したほどです。

ポルテにも非常に魅力を感じますし、こういった車をラインナップとしてそろえてくれていることは心強いですが、あと一歩というところです。
足りないのは、自分の電動車椅子で車に乗り込めないという点です。

専用の電動車椅子で車に乗り込むというところは、個々にあわせた車椅子にすると車検登録が難しいという点があると考えられます。
改造を加えた車の場合、車検登録で8ナンバーを取得する必要があります。(手動運転装置だけだと8ナンバーにはなりません)詳しいことはよく調べてないのでハッキリといえませんが、おそらく運転席を車椅子にする時点で8ナンバーになる(よって審査が厳しくなる)と考えられます。

いよいよ、電動車椅子ユーザーは公共交通機関を利用する、ということになるのでしょうか。

完結編は次回。
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by fradol | 2009-04-01 19:19 | 車の運転

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